教育が施設を変える
──「仕組みとしての学び」が未来を拓く

教育は、ただ「教えること」ではなく、「守ること」

この連載の初回でご紹介したように、介護現場では
「入職3日で辞めてしまった新人がいた」
「忙しすぎて、OJTに任せっきりになっている」
「教える人によって、伝える内容に差がある」

──そんな現場の声が多く聞かれます。

そして、その先にあるのは

  • 離職の加速
  • 職員間のすれ違い
  • 利用者対応の質の低下
  • トラブル時の説明責任の不備

つまり、教育の不在は現場を弱らせていく根本要因なのです。

しかし逆に言えば、教育を仕組みにすることが、現場を立て直す最も確かな一歩でもあります。

eラーニングは「何もしないよりマシ」ではない。「すべての出発点」になれる

これまで7回にわたり、

  • OJTの限界と教育の属人化のリスク
  • eラーニング導入による平準化・記録化・安心感の確保
  • 法令対応と説明責任の根拠
  • 教えるべき8つの基本モジュール
  • 忙しい現場でも回る運用スケジュールの工夫
  • 教育制度として定着させるための仕組み
  • トラブル・復職・異動時の“学び直し”としての再活用

といった観点から、介護施設における教育の仕組み化の現実的な道筋を紹介してきました。

そしてその中心にあるのが、eラーニングという変化の起点です。

  • 紙では伝えきれないことを「語れる」
  • 口頭ではバラつく内容を「揃えられる」
  • 時間のない現場でも「届けられる」
  • そして、トラブル時にも「証明できる」

eラーニングは、「ただの動画教材」ではありません。
それは、人が育つ仕組みであり、人が辞めない施設をつくるためのインフラなのです。

「知っている」を全員に揃えることが、安心の出発点になる

 教育の前に、教育の土台が必要

介護施設で求められる専門スキルはさまざまですが、
その前に、「みんなが共通して理解しておくべき基本」があります。

  • 就業時間・休憩・手当などのルール
  • どこに相談すればいいか
  • 何をやったらNGになるのか
  • 困ったときにどうすればいいか

この“当たり前”が揃っていないと、現場は混乱し、指導する側も疲弊します。

eラーニングは、この当たり前の共通認識を、誰にでも・何度でも・公平に届けるためのツールです。

 安心して働ける土壌が、定着率と信頼を支える

教育が行き届いていない職場は、不安と誤解でいっぱいです。
新人は「ここは自分を守ってくれる場所なのか」「なぜ怒られたのかわからない」と感じ、
中堅職員は「何度言っても伝わらない」「教えるのがしんどい」と感じる。

教育が仕組みとして整っている施設では、

  • 「伝えたかどうか」ではなく「伝わっているかどうか」を考えられる
  • 不安や誤解が減り、スタッフ同士の関係性も良好になる
  • 教育記録があることで、施設としての信頼力が高まる

教育が整うと、職場の空気そのものが変わるのです。

「仕組みとしての教育」がある施設は、選ばれる

介護人材の確保が厳しさを増すいま、
求職者も「どの施設に入るか」「どこなら安心して働けるか」を慎重に見ています。

面接時にこう伝えられたらどうでしょうか?

「入職後は、まずeラーニングでルールや理念をしっかり学べます」
「困ったことがあれば、誰でも相談できる体制があります」
「教育はすべて記録されていて、施設全体であなたを支えます」

これこそが、安心して選ばれる職場になるための基盤です。

 教育を仕組みにすることが、未来をつくる

  • OJTの属人化では、守れる職場づくりは限界がある
  • eラーニングを軸にした入職教育は、“伝え漏れ”を防ぎ、“教える人”に依存しない
  • トラブルや離職を防ぎ、職員にとっての“安心できる場所”になる
  • 教育が仕組みとして根づいた施設は、結果として“選ばれる施設”になっていく

教育は、コストではありません。
教育は、未来への「投資」です。

いま、教育を仕組みに変えることで、変わるのは職員だけではありません。施設全体が変わります。

 まとめ:「仕組み」は続けられるからこそ意味がある

eラーニングは導入すること自体が目的ではありません。
大切なのは、教育の質が人に依存しない形で続けられるようにすることです。

  • 教材を誰でも理解できるように工夫し
  • 視聴のタイミングやルールを明確にし
  • 管理者が中身を把握し、現場と共通認識を持ち
  • 必要なときに何度でも学び直せる体制を整える

これが、育つ現場・辞めない現場・信頼される施設をつくるための本当の仕組み化です。

 プロに任せるという選択肢も

「動画を作るのが難しい」「何を教えるべきかわからない」「うちの施設に合った設計ができない」
──そんな悩みをお持ちの方は、教育のプロに任せるという選択肢もご検討ください。

私たちプレソルは、介護・福祉分野に特化したeラーニングによる教育・研修導入支援を行っています。

  • 教育項目の整理と設計
  • 現場向けのナレーション付き動画教材の作成
  • LMSの導入支援や運用ルール整備
  • 法改正対応・再学習活用までを見据えたトータル設計

「教育の仕組みがあることで、現場も採用も変わった」
そんな声を、私たちは全国の現場から多数いただいています。

 教育の仕組み化・運用改善をプロと一緒に進めたいという方はこちらから

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