OJTとeラーニングをつなぎ、学びを“しくみ”にする
ここまでの連載で、「なぜOJTだけでは足りないのか」、
「eラーニングを活かして教育を仕組みにするにはどうすればいいのか」について、
段階的にお話ししてきました。
最終回となる今回は、それらをつなぎ合わせて、教育の全体設計=“学びの仕組み化”の構築方法をまとめます。
教育は、“感覚”ではなく“構造”で回す時代へ
「ベテランがそばで教える」 「とりあえず現場で慣れさせる」
―― これまでの介護現場では、ごく当たり前の育成スタイルでした。
しかし、職員の多様化、業務の複雑化、そして人手不足が進むいま、
教育は「偶然うまくいくもの」ではなく、「仕組みとして設計されるもの」へと進化しています。
OJTを支える“土台”としてのeラーニング
eラーニングは、OJTにとっての「代替手段」ではありません。
むしろ、OJTがよりスムーズに、確実に機能するための“準備学習”としての役割を担っています。
- 現場に出る前に、共通の知識をインプットする
- 指導者によるばらつきを減らす
- 学習履歴や理解度を可視化する
このような活用ができれば、OJTの効果は飛躍的に高まります。
教育の“循環”をつくる
教育を一回限りのイベントで終わらせず、 「学ぶ→振り返る→補う→再挑戦する」という学習のループを仕組みとして回す。
そのために必要なのが、
- 月ごとの定期学習
- 動画+確認テスト+振り返り
- 必要に応じた個別補習
といった、日常に溶け込む学びの設計です。
「仕組み」があるから、人が育ち、残る
人材不足が深刻化する中、採用だけでなく“育成”と“定着”が最重要課題となっています。
そして、それを支えるのが、属人的でない、持続可能な教育の仕組みです。
OJTとeラーニングを組み合わせ、教育の基盤をつくる。
それは、単なる効率化ではなく、現場の安心・安全・成長に直結する投資です。
この連載が、皆さまの現場で「教育のしくみ化」を進めるヒントとなれば幸いです。
ご興味のある方は、以下よりお気軽にご相談ください。