「教えたはずができていない…」をなくすには?

「ちゃんと教えたはずなのに、現場ではできていない」
「動画を見せたのに、その通りに動けない」

こうした声は、どこの介護現場でもよく聞かれます。

eラーニングを導入しても、ただ「動画を流す」だけでは行動の変化にはつながりません。
では、どうすれば「学んだことが現場で活かされる」ようになるのでしょうか。

教育効果が見えないから、対策も立てられない

育成に時間もお金もかけたのに、「ちゃんとできるようになったかどうか」がよくわからない。
これが、教育における“見えにくさ”の問題です。

教育は「受けたかどうか」だけでなく、「学んだことが現場でどう活かされたか」が問われます。
しかし、OJTのような非形式的な学びでは、その効果を可視化するのが難しく、
現場の感覚だけで判断せざるを得ない場面が多くなります。

ここで必要なのが、「教育の見える化」です。

見える化とは「やったことを記録する」だけじゃない

教育の見える化というと、「受講記録」や「研修報告書」をイメージされる方も多いかもしれません。
もちろんそれも大切ですが、本当に必要なのは「どこまで理解できたか」「どこが定着していないか」を把握する仕組みです。

そのためには、eラーニングの動画に対して確認テストや振り返りの仕組みを加えることが有効です。
動画を見ただけでは終わらせず、簡単なクイズや選択問題を用意することで、
「どの程度理解できているか」「何が苦手か」が浮かび上がります。

テストは評価ではなく確認のために使う

ここで大切なのは、「テスト=評価」ではなく、「テスト=確認と対話の材料」として使うことです。

  • どこで間違いやすいのか
  • なぜ誤解が生まれているのか
  • どうすれば理解を深められるのか

このような視点をもって振り返ることで、指導側にも多くの気づきが得られます。

つまり、見える化とは“指導者にも学びをもたらすしくみ”なのです。

現場の実践につながる「ふりかえり」

教育効果の最大のゴールは、「実践に活かされているかどうか」です。
受講履歴やテストの点数だけではなく、現場でどう行動に移せたかを意識させる仕組みも重要です。

たとえば、研修の最後に「学んだことを今日からどう活かすか」を書いてもらうだけでも、
その後の行動が変わってきます。
「学びの意図を自分の言葉で整理する」というプロセスが、行動変容の一歩になるのです。

次回(第4回)は、「誰が教えても同じになる」仕組みづくりとは何かをテーマに、教育の“標準化”とその意味について考えていきます。

教育の成果を現場に結びつけるには、「見える化」の仕組みが必要です。

動画+確認テスト+振り返りで、行動へのつながりを育ててみませんか?

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